みなさんが引っ越し業者を探しているときに、選ぶポイントや条件って何でしょうか?
一般的には、引っ越し業者が選ばれる理由には下記のようなことがあります。
- ・引っ越し業者の規模や企業イメージ
- テレビコマーシャルでよく見掛けるような大手業者なら、街中で引っ越し中のトラックを見かける事もあり安心感があります。
- ・不動産関連や知人の紹介
- ハウスメーカーや不動産仲介業者が紹介してくれたり、知人などの紹介があれば聞きなれない地元の業者でも安心して任せられます。
- ・安い引っ越し料金
- オプションなどの条件まで同じ引っ越しなら、安いほうが頼みやすいですよね。他にも段ボールなどの資材のサービスや、家電設置サービスがあればポイントが高いです。
- ・営業マンとの相性
- 営業マンの印象はとても大切です。その業者の顔なのですから、相性が良いに越したことはありません。その逆に、営業マンの印象が悪い場合は例え条件が良くても要注意です。
- ・インターネットの口コミや評判
- ネットの口コミや評判を全て真に受けるのはナンセンスかもしれませんが、大切な家財を運んでもらう業者選びですから、やはり口コミや評判は参考にしたいですね。
- ・職場やマンションの指定業者
- 転勤が多い企業では指定業者があるケースもあります。また新築マンションでは一斉入居のトラブル防止などの理由で業者を指定している場合もあります。
さて、この中で業者選びの最も強い動機となるのは何でしょうか?
どれも大切な条件なのですが、順位を付けるとやはり答えは「安い引っ越し料金」が一番となります。
サービス内容が同程度の引っ越しなら、誰でも安いほうが良いと思いますからね。
それではサービスが良くて安い引っ越し業者を探す方法をここから説明していきます。
このページの目次
まずは引っ越し料金の計算方法を知ろう
いきなり引っ越し料金が安い業者を探すことはできませんので、その前に引っ越し料金の計算方法を知っておきましょう。
この計算方法を知っていれば、引っ越しを節約するイメージが掴みやすいですし、見積もり時に営業マンの話も理解しやすくなります。
おおよその引っ越し料金は下記の計算方法で導かれます。
(距離×荷物量+オプション)×時期=料金
- 距離
- これは基本的に引っ越し先の距離が遠くなれば高くなります。しかし距離を縮めることは出来ませんので節約が難しい部分です。ただしフェリーやJR貨物などを併用があれば単純に距離だけで料金が決まりません。
- 荷物量
- これはトラックの大きさと人件費(人数)に影響しますので、荷物が少ないほど安くなります。
- オプション
- エアコン移設が代表的なオプションですが、ピアノ・桐たんす・ペット・植物・美術品・骨董品・ウォシュレット・大型家具家電など多岐にわたります。
- 時期
- これは引っ越し業界の繁忙期シーズンや曜日や時間などによる割増係数です。
この他にも玄関から入らない荷物は、吊り上げ吊り下げ作業やクレーン費用が必要になったり、道路事情などでトラックを横付けできない物件では高くなったりします。
また、タワーマンションや高級マンションでは共用部の養生が広範囲で必要なこともあり、値引きが渋くなるなど見積もりに書かれていない部分で割高になることもあるようです。
不用品を処分して荷物を減らす
荷物の量は引っ越し見積もり金額の大きなウェイトを占める部分です。
つまり荷物を減らすことが出来れば、引っ越し料金が節約できることになります。
しかし大切な家財道具を減らすのは難しいですよね。
そこで考えて欲しいのが、その荷物を運ぶための引っ越し料金です。
つまり新品で2万円の家具を運ぶための料金が1万円だとすると、運ぶ方が得か新しく買う方が得かと言う事です。
例えば大型家具の代表格であるベッドの引っ越し料金で、大きさや距離にもよりますが今回は1万円と仮定します。
この場合、ある程度の価格のベッドなら運ぶ価値がありそうですが、単身赴任や学生の引っ越しなら、引っ越しっ先で新たにリーズナブルなベッドを購入したほうがお得と言えるケースも多いです。
また、家族の引っ越しの場合でも、古くなった家具やベッドの一部を処分することで引っ越し費用を圧縮することが可能です。
他にも、エアコンの移設費用は高額になることが多いので、新しい高級な機種でもない限り、買い替えを含めて検討してみる価値がありそうです。
また生活家電の場合、10年以上経過した古い機種では消費電力がかなり減っているケースもありますので、ランニングコストも含めて計算すると、処分したほうがお得だと言えるケースが多いようです。
さらに着なくなった衣類や、読み終えた書籍や漫画など、引っ越しは断捨離のチャンスでもありますので、勇気を出して処分してダンボール数を減らしてみましょう。
荷物の処分方法は、粗大ゴミやリサイクルなどありますので、詳しくは各ページをご覧ください。
自分で荷物を梱包する
引っ越しのオプションにある「おまかせパック」などの梱包サービスはとても便利なのですが、やはり料金が気になります。
料金形態は各社異なりますが、概ね作業スタッフの人数によって計算されます。
家族構成や荷物の量によって必要人数が異なりますが、スタッフ一人当たり15,000円から20,000円程度となっています。
例えば4人家族の引っ越しの場合なら、引っ越し料金にプラス30,000円~50,000円程度となるのが一般的です。
また荷造りだけじゃなく、荷解きまでお任せする場合は基本的に2倍の費用が必要になります。
引っ越し費用を安く抑えたい場合は、やはり自分で荷造りしたほうが経済的ですね。
また、何らかの事情で自分だけでの荷造りが困難な場合は、キッチンだけや、クローゼットだけと言った部分的な利用方法もあるので、見積もりの際に相談してみて下さい。
フルでおまかせするよりお得になります。
梱包材を自分で調達する
ダンボールを自分で調達すれば梱包費用を抑えることが出来ます。
ただし単身プランや自力引っ越しをする場合でなければ、引っ越し業者からダンボールやガムテープを無料サービスしてもらえるケースが多いので、あまり気にしなくて良いでしょう。
またサービス品のダンボールが不要な場合は、それを断って値引きの交渉をする方法もあります。
それと無料提供のダンボールだけでは足りない場合は、中古ダンボール(中古とは言えキレイですよ)を追加サービスしてくれるケースも多いので、営業マンに交渉してみましょう。
ダンボールが有料の引っ越し業者や、自分で引っ越しをする場合は、スーパーやドラッグストア、ホームセンターなどで調達して下さい。
店員さんにダンボールが欲しいと言えば、こころよく提供してもらえることが殆どです。
お店の裏手や搬入口付近などのコンテナに、使用済みダンボールが山積みされていることもありますが、黙って持ち帰るのはドロボウと同じですので、必ずお店の人に確認しましょう。
自家用車で運べる荷物をピックアップ
引っ越しする場合のご自身の移動方法は何でしょうか?
もしも自家用車を所有されていれば、それに乗って移動するついでに荷物を運ぶのも悪くありません。
ミニバンやワンボックスカーなら、かなりの量の荷物を運ぶことが出来ますね。
また自家用車が無い人でも公共交通機関の交通費をレンタカーにまわせば、荷物も運べてお得です。
レンタカーは片道だけの乗り捨てタイプ(ワンウェイ)を利用すれば、遠方の引っ越しでも問題ありません。
自分で引っ越しする場合にオススメな方法ですが、荷物の一部を自力引っ越しに変えて節約する方法もアリですよ。
ただし運転に自信の無い人は無理しないで下さいね。
荷物が少なければ単身パックが安い?
引っ越し単身パックというのを聞いたことがありませんか?
実はこの「単身パック」と言う言葉は日通さんが商標登録されているので、各社で微妙に言い回しが違います。
とは言え、学生や単身向けプランの愛称として一般的に単身パックという言葉が使われていますね。
さて、そんな単身パックなのですが、日通さんが単身パックと名付けた規格サイズのコンテナボックスで引っ越しをしている業者は、実は少ないのです。
中小の業者まで調べておりませんが、大手では本家の日通さん、クロネコヤマトさん、そして引っ越し専業のハトのマークの引越センターさんくらいです。
その他の業者は、パックと言うよりは単身プランと言った方が、その趣旨に沿っていますね。
単身パックのサイズと料金
日本通運
サイズ(横幅×奥行×高さ) | 容量 | 料金 | |
---|---|---|---|
単身パックS | 1.08m×0.74m×1.55m | 1.23㎥ | 15,000円~ |
単身パックL | 1.08m×1.04m×1.75m | 1.96㎥ | 16,000円~ |
ヤマトホームコンビニエンス
サイズ(横幅×奥行×高さ) | 容量 | 料金 | |
---|---|---|---|
単身引越サービス(miniタイプ) | 1.04m×1.04m×1.30m | 1.40㎥ | 11,000円~ |
単身引越サービス | 1.04m×1.04m×1.70m | 1.83㎥ | 12,000円~ |
数字だけじゃイメージが湧きにくいですよね。
一般的な畳(一畳)のサイズは、横幅×奥行が0.91m×1.82mとなっています。
つまり畳半分(半畳)の0.91m×0.91mを少し超える程度の面積に、それぞれの高さと考えると少し分かりやすいかもしれません。
もう少し正確にサイズを測りたい場合は、床にマスキングテープで枠を作り、その中に荷物を入れてメジャー(巻き尺)で高さを測るという方法がオススメです。
単身パックは事前見積もりが無い事が殆どなので、当日に慌てることがないよう注意しましょう。
単身パックは利用者を選ぶ
単身パックや単身プランは荷物量により、安くなることも高くなることもあります。
つまり規格に収まる荷物量なら安い引っ越しが可能ですが、規格を超える量がある場合は、わざわざ利用するメリットはありません。
その逆にとても少ない荷物量なら、宅急便(宅配便)をりようしたほうが安く収まります。
どの程度の荷物量になるか、梱包してみなければ分からない場合は、申し込みを焦らずにまずは荷造りから始めましょう。
引っ越しが安い時期を知る
引っ越しは時期や曜日によって金額が変わるのをご存知でしょうか?
一般的に繁忙期と呼ばれる、引っ越しが集中する時期には、通常期の2倍以上の金額になることもあります。
またその逆に引っ越しが少ない閑散期では、半額に近い安い金額で引っ越しできることもあります。
繁忙期と閑散期
引っ越し業者の繁忙期は3月から4月になります。
この時期が忙しくなる理由は、進学や就職やによる人の移動が多いことが一番の原因です。
公務員の転勤もこの時期が多いので、その影響もあるようです。
政府の統計データによると、この3月と4月は他月の2倍から3倍近くの人が引っ越していました。
さらに詳しく調べると、3月20日から4月5日位までの春休み期間中は特に引っ越しが集中している状況でした。
また5月のゴールデンウイークまで、この繁忙期の影響は続きます。
この逆に閑散期(1月~2月)と呼ばれる、引っ越し業者が暇になる時期もあります。
閑散期は値引きによる安い引っ越しが期待できますので、タイミングが合う人にはオススメの引っ越し時期と言えるでしょう。
そして、これら以外の時期は通常期と呼べる時期になりますが、夏休み期間の7月末と8月末前後は少し引っ越しが多くなります。
これは民間企業の人事異動による転勤の影響と言えるでしょう。
それと年末の4週目以降も少し引っ越しが多くなります。
これは冬休みの影響もありますが、新築の建て替えなどで年内に引っ越しをして、新しい住所で新年を迎えたいという需要が増えるためでもあります。
参考料金相場のグラフ
こちらは、通常期・繁忙期・閑散期の料金を視覚的に分かりやすく感じる為の参考価格です。
実際の見積もりで参考例のままの料金倍率が出ることはありませんが、こんなに違うという雰囲気はなんとなくでも伝わりますかね?
閑散期(0.7倍) | 通常期 | 繁忙期(1.6倍) |
---|---|---|
25,200円 | 36,000円 | 57,600円 |
47,600円 | 68,000円 | 108,800円 |
65,800円 | 94,000円 | 150,400円 |
安い時期ランキング
いつでも引っ越しできるので、一年で一番安く引っ越したいというのなら1月がオススメです。
さらに初旬の平日の午後からで曜日と時間指定ナシなら、引っ越し料金の最安が期待できますね。
しかし、実際に引っ越し時期を選べる人は少ないのが現実です。
ですから、なるべく安い引っ越しをしたい場合は、曜日や時間帯に余裕を持たせて見積もりを受け、業者の都合が良い日時にコチラが合わせて値引きを引き出す方が現実的です。
また自分と業者の相性は、実際に見積もりを受けてみないと分からないので、なるべく多くの業者の見積もりを受けるのもポイントです。
安い引っ越し見積もりをゲットしよう
引っ越しで安い見積もりを提示してもらうには、業者が安くても良いかなと思える内容でなければなりません。
都合の良い客というと語弊がありますが、業者にメリットがある条件を提示して価格交渉をしてみましょう。
見積もりは早めにするべし
引っ越しの見積もりは、なるべく早く取りましょう。
1ヶ月以内に見積もりをする人が多いのが現状ですが、希望日がある場合や値引きを期待するのなら、早めに見積もりをした方が良いです。
その理由は、引っ越し業者のトラックや人員やは有限であることです。
繁忙期にはアルバイトやレンタカーで増員増台されますが、基本的に引っ越し予約は早い者勝ちとなります。
つまり早く見積もりをして予約をすれば、業者に余裕があるぶん値引きも出しやすいのです。
業者からすれば、既に予約が埋まっている日程を希望されても、値引きしてまで受ける魅力はありませんからね。
臨時便や臨時スタッフは割高になりますし、下請けに出される可能性もあるので、よほど急な引っ越しでなければ1ヶ月以上前の見積もり依頼が理想です。
引っ越し希望日を限定しない
引っ越しする日を限定指定するより少し余裕を持たせて業者に選択肢を与えよう。
例えば9月10日前後に引っ越ししたい場合なら、9月7日~13日の前後1週間で安い日を希望するイメージです。
少なくとも1週間程度の余裕があれば価格交渉がしやすくなります。
そして、基本的に土日や祝祭日は平日に比べて割高になります。
また時間帯は朝一番の午前中より、午前便が終わってからの午後からのほうが安くなります。
つまり安い引っ越しを希望する場合は、どこまで日時に余裕を示せるかで交渉が有利になると言うわけです。
見積もりは複数社が基本だけど
安い引っ越し見積もりをゲットするには、複数社の相見積もりが基本となります。
引っ越しの見積もりで、いきなり安い金額を提示してくる業者はまずいません。
どんな営業マンでも初見積もりの相手には、まず高めの料金を提示して徐々に安い金額を提示してくる営業スタイルです。
但し、既に何社か見積もりを取っている場合は、初めから安めの料金を提示してくる場合もあります。
つまり裏を返せば、複数業者の見積もりを貰わなければ、安い引っ越し料金を提示してもらうのは難しいとも言えます。
しかし複数業者の見積もりって、聞いただけでも何だか面倒ですよね。
そんな時は最低でも3社の見積もりと割り切って考えておきましょう。
3社の見積もりを見れば大体の相場観が分かりますし、損することもまず無いと言えます。
引っ越し見積もりでは3社以内で決める人が多いのですが、1社や2社では料金がまだ高い可能性があるので、3社から5社の見積もりが理想となります。
複数社で見積もりするメリット
実は引っ越し見積もりに差が出る理由は、引っ越し営業マンのさじ加減だけとは言えません。
長距離引越しの場合なら、同一方面の荷物を同じトラックで運ぶ混載便と言う方法や、空になったトラックの帰り便として載せて燃料費や人件費の節約になる帰り便などの方法もあります。
また、営業所の近くでの引っ越しなら、午後からの午後便やフリー便を利用すれば、午前便から帰還したスタッフを利用できるので、かなり割安の見積もりが期待できます。
また偶然に空き状況やキャンセルがマッチングすれば、思わぬ値引きも期待できたりします。
これらは運よく安い見積もりを得られるケースなので、複数社の見積もりを受けてみるしかありません。
営業マンとの相性はとても大事
複数社で見積もりするメリットは、価格が安くなるだけではありません。
料金以外のサービスや、営業マンとの相性、そして安心して作業を任せられるかを直接判断できる唯一の場所です。
ホームページの雰囲気と営業マンのイメージが違うなんて事は、どんな業種でもよくある事ですが、家の中に入られて家財を全て任せるサービスなので、窓口となる営業マンとの相性は良いに越したことはありません。
実際に作業をするスタッフは当日になるまで分かりませんが、何か困ったことや万が一トラブルになった時に、相談するのは担当営業マンになります。
また見積もりの際も、自分の家族構成や生活環境にあった引っ越しプランを、親身になって相談してくれる相手の方が安心できますよね。
大手と中小どっちの引っ越し業者を選ぶ?
安い引っ越し業者を探すという意味だけじゃなく、安心して任せられる業者を探すという意味でも、見積もりの段階で業者の線引きをするのはオススメできません。
大手のネームバリューも魅力ですし、中小の地元密着感も素敵だと思います。
但し、例えば料金となれば、予約状況のタイミングや長距離や短距離など得意分野によって、大手と中小のどちらが安いとは言い切れません。
また、大手だから丁寧だとか中小だからサービスが悪いなんてこともありません。
つまり、人の手で行う作業である引っ越しは、安かろう悪かろうとは限らないと言う事です。
少しひどい言い方をすれば、引っ越し当日に来るスタッフによって左右されるので、まさしく運次第と言う事になります。
ですから、複数社の見積もりで営業マンの様子を見て、その会社は社員教育がシッカリされているかなどを確かめる必要もあると言うわけですね。
一括見積もりのメリットは、申し込みの手軽さだけじゃなく、一括見積もりサービスを経由することで、初めから安い料金提示が期待できることです。
やはりライバル(競合)ありきの見積もり依頼のほうが、業者間の駆け引きがある事で安易に高い見積もりを出されることが少ないからです。
また最近では、まずはメールで見積もりを提示してくれるサービスもあり、電話が苦手だという人でも安心して一括見積もりを利用できるようになりました。
※こちらは電話番号が任意(つまり入力不要)なので、電話営業が苦手な人でも安心して利用可能です。