引っ越しに関係するトラブルはとても多く、国民生活センターでも毎年2000件以上の相談が寄せられています。
引っ越しトラブルの回避と解決方法
引っ越しのトラブルでの相談は、見積もり・引っ越し料金・契約・荷物に関することです。
このページの目次
契約前に防げるトラブル
引っ越し見積もりでは、料金やサービス内容に注目をしがちですが、最も重要なのは引越運送約款の内容です。
この引越運送約款を簡単にいえば、依頼主と業者の間でトラブルが起きないようにルールを決めておき、それに従いましょうという契約です。
これは国土交通省が定めており、引っ越し業者は見積もりのときに必ず提示することが義務つけられています。(独自の約款を採用している業者もあります)
引っ越しキャンセル料の支払い
依頼主の都合によるキャンセル料は、引越運送約款で次のように定められています。
- 引っ越し2日前・・・無料
- 引っ越し前日・・・・運賃の10%以内
- 引っ越し当日・・・・運賃の20%以内
つまり「引っ越し当日のキャンセルは、料金を全額請求します」という引っ越し業者は違法となります。
もしも引っ越し当日に雨が降っていたらキャンセルはできるのか?
雨が降っているからという理由でキャンセルや延期はできません。
引っ越し業者側も「地震・津波・洪水・暴風地すべり・山崩れ・その他の天災」以外の理由でのキャンセルは認められません。
ただし、作業が難しいほどの天候であれば、両者での話し合いで延期やキャンセルもあり得ます。
契約前の段ボールは受けとらない
契約前の見積もりの段階で「とりあえず段ボールを置いていきます」という業者がいます。
契約しなくてもいいからというのですが、実際に契約しなかったら段ボールの返送料などを要求するという実例もあるので、契約前のこういった行為には注意しましょう。
契約をしたことで貰った段ボールなどは、キャンセルする場合に買取りや返却の必要があります。
引っ越し料金に関するトラブル
引っ越し料金のトラブルで多いのは、見積もり金額と請求金額が違うというもの。
これは、きちんと見積もりをしたかどうかがポイントになります。
訪問見積もりを必ず行う
実際に荷物の状態を確認しない見積もりは、トラブルのもとです。
荷物の量や引っ越し場所(距離)によって料金が変わるので、訪問見積もりは絶対に行いましょう。
オプションの有無や家具を破損した場合の保証なども確認して下さい。
契約内容に関するトラブル
実際に行われる引っ越しが、見積もり書や契約書に記載されているものと違うことがあります。
作業員の人数やトラックのサイズが違う
引っ越し料金は、作業員の人数とトラックの種類で変わります。
実際に作業している人数が少なかったり、トラックのサイズが小さければ、作業効率が低くなるので作業時間の延長にも繋がります。
こういった場合は、引っ越し料金の減額ができます。
見積もりと照らし合わせて、担当者とよく話し合って下さい。
積みきり契約に注意して
トラックのサイズや条件が「積みきり」となっていたら?
積みきりというのは、トラックに積めるだけの荷物しか積まないということです。
荷物が残ってしまえば、追加料金を払うか自分で運ぶ必要があります。
荷物や家に関するトラブル
引っ越しのとき、荷物の破損や紛失、搬出入による家の破損は3ヶ月以内に申告しないといけません。
荷物が紛失しないためには?
荷物の紛失は立証が難しく、紛失した荷物が実際にあったという証拠の写真などが必要になります。
そして荷物の紛失を防ぐには、荷物の数を把握するしかありません。
新居に搬入する前後の荷物の数を確認しましょう。
荷物が多い人は、段ボールに番号を付けておくと安心です。
現金・有価証券・宝石貴金属・預金通帳・印鑑などの貴重品や、美術品・骨董品などの特殊な管理が必要なものは自己管理となり、引っ越しの荷物として運べません。
荷物が破損や故障していたら?
家具や荷物の破損は、3ヶ月以内に申告しないと保証してもらえません。
実際に破損の状況をみて、修理・代替品と交換・弁償のどれかで対応し、破損した物の価値に基づいて保証されます。
引っ越し後は、速やかに荷物を開封して破損がないか調べましょう。
家電製品の破損・故障は、外部が破損している場合のみ保証の対象になります。
つまり内部だけが壊れて動かないなどの場合は、保証されないことが多いので注意しましょう。
パソコンは必ずバックアップをとっておきましょう。
どんな状況でもデータの保証は一切ありません。
ドラム式洗濯機に注意
ドラム式洗濯機は、搬送するときに専用ネジ(ボルト)でドラムを固定する必要があります。
そのまま搬送してしまうと、ドラムが破損するおそれがあるので注意しましょう。
新居への搬入後は、必ず専用ネジ(ボルト)を外しましょう。
異常な振動や異音がする場合は、裏面に専用ネジ(ボルト)がついていないか確認してください。
壁や床に傷がついたら?
荷物と同様に、引っ越し後3ヶ月以内に申告でなければ、保証の対象になりません。
時間が経つほど、実証が難しくなるので、早めの確認が重要です。
出来れば、作業員がいる段階での確認がいいでしょう。
見積もりの時に、家具・家電だけではなく、ドアや柱なども保護してもらえるのか確認しておくと安心です。
引っ越しで損してませんか?
引っ越しで損しない為には、複数社の見積もりが基本となります。
これは引っ越し業者の料金設定やサービス内容がそれぞれで異なっている為です。
つまり一社の見積もりだけで契約すれば、知らない間に損をしている可能性もあるワケです。
いくつかの業者を比較しただけで半額になったという驚きのケースもありますからね。
それを知らなかったではモッタイナイですよ。
それと参加企業が多い見積もりサービスのほうが競争原理で価格交渉に有利です。
参考までに下記サービスは中小から大手まで幅広く引っ越し業者が比較できます。
※ちなみに、ここなら電話番号が任意(つまり入力不要)なので、電話営業が苦手な人でも安心して利用可能なのです。